HOME » Dr,ノー(米山先生) » 第63回 若かった結婚に後悔。気になる人が…(2009.11.13up)


「結婚10年。若くしての結婚に後悔。気になる人も」
結婚して10年、最近主人より素敵だと思える男性に出会い、若くして結婚したことを悔やむようになりました。
主人とは学生時代からのつきあいで、当時は好きで好きで、社会人になったばかりの頃、念願かなって結婚したわけですが、熱い思いは長くは続きませんでした。主人はとてもいい人で家族としての情は深まっていると思いますが、男性として人間として尊敬できる部分が少なかったと思います。自分が社会人として視野が広がってきた最近、自分と価値観が近く、その生き方に共感できる人に出会ってしまいました。そしてこういう人と出会った時に結婚するべきではなかったかと思ってしまうのです。
私はすでに2児の母であり、不和のない家庭やキャリアを捨ててまで彼についていくつもりは今のところありません。しかし彼に惹かれる気持ちも冷めることがなく悩んでいます。
(33歳・女性)

今回の恋愛症状は
「選択肢が増えることは
幸福につながらない」

人生はずっと幸福でいるとか、満足し続けることはできないように脳の仕組みができています。
あながた他の男性に惹かれるのは当然のことだと言えます。
ここでも何度も書いてきていますが、恋愛という脳の中の異常な状態は永遠には続くようにできていません。
だから恋愛という病が治ってくる、つまり冷静に彼を見られるようになれば、がっかりしたり、尊敬できなくなるというのは、当然の結果と言えるでしょう。
恋愛と結婚の違いは、恋愛は一時的なものでいいのですが(これは生物学的には、生殖のためのメカニズム)、結婚は人間社会が作り出した仕組みとも言えます。
だから、私の脳では理解できない、
納得がいかないということになります。
また、いろいろな人とお見合いをしていくと、結局、だれと結婚しても、あの人にしておけばよかったと、結婚できなかった人に対して後悔するものです。
つまり選択肢が増えると、ある程度満足度は上がりますが、あまり増えすぎてしまうと、喪失感ばかり増えて、満足できなくなるのです。
いま、平温な家庭生活をしているのであれば、むしろそこの中に幸福という価値を見いだすほうが、リスクを冒し新しい恋愛に向かうより、いいのではないでしょうか。
この症状への対処法としては、
①何もなかった1日の中でよかったことを5つあげてみる
日常の中から、ポジティブなことを拾い出してみましょう。
前向き思考によって幸福感がアップするはずです。
②彼の中でいいところを3つあげてみる
どうしても尊敬できなくとも、だれでもいいところはあります。あなたがそれを見つけてあげることのほうがずっと大切です。
③闘病生活した人の本を読む
病気になってしまうと、健康という当たり前だと思っていたことの大切さがわかります。病気で苦しむ人たちの本を読むと、今の自分が健康であることだけでも幸福だとわかってきます。

作家、医学博士。診療を続けながら、医療エッセー、医学実用書、医学ミステリーなど幅広く著作活動や講演を行っている。新刊の『格差医療の時代』(ちくま新書)、『脳がどんどん若返る生活習慣』(ソフトバンク新書)など、その書籍の数は現在までに200冊を超える。
■ホームページ http://yoneyone.com/