「婚約」とは?
相手に「結婚したい」という意思を伝え、それを了承してもらえれば婚約していることになります。特に法律が絡んでくるものではありませんので、お互いが「結婚しよう」と思えばフィアンセ(婚約者)ということになります。それではプロポーズと変わらないのでは?と思われるかもいるかもしれませんが、婚約とプロポーズには大きな違いがあります。プロポーズはあくまで二人だけの口約束であるのに対して、婚約は二人が結婚するとういう意思を、公の場で公表することです。
それでは公の場で婚約したことを公表するにはどのような方法があるのか、紹介していきましょう。
【婚約の方法】
結納
日本で古くから行われている結納とは、両家が結婚によって親族関係になることを祝い、結納品などを取り交わす儀式のことです。住んでいる地域や宗教などによって多少の違いはありますが、新郎家から新婦家への結納品を贈るのが、一般的な儀式内容です。
結納品は、白木の台におめでたいとされるスルメ・昆布・かつおぶしなどの縁起物を奇数で用意します。結納金は、新郎の月給の2~3ヵ月分が目安です。しかし、最近では両家と仲人が一緒に会食をして、その場でお互いの結納品や指輪などを交換する略式の方法も多くなっています。
婚約パーティー
形式的で堅苦しい雰囲気が苦手な人におすすめなのが、婚約パーティーです。パーティーに招待する人は、両家の家族や親族、お互い仲の良い友人たち、職場仲間が中心。それほどかしこまった雰囲気にする必要はありません。レストランやカフェを貸し切り、みんなでワイワイ食事やお酒を楽しみながら家庭的な雰囲気の婚約パーティーを開くというのも、選択肢のひとつです。
婚約式
近年人気が出ている婚約式とは、聖職者立会のもと神様と参列者の前で婚約の誓約書にサインしたり、記念品の交換をしたりするスタイルのもの。結婚式当日の1年前から遅くとも3ヵ月前までに行うのが一般的で、自分たちが結婚するということを親しい間柄の人たちに報告する、カジュアルなイベントです。最近では結婚式場でも婚約式ができますが、レストランやホテルなどで行うこともできます。
指輪の交換
男性側から婚約の証や記念として、女性に贈る指輪。婚約指輪にはダイヤモンドなどの宝石がついているものが一般的です。その一方、女性からは腕時計、スーツなどを男性へ「お返し」として贈ります。最近は男性も指輪をつけるのに抵抗がなくなってきたため、女性からも婚約指輪を贈るケースもあるそうです。
婚約通知状
日本であまり知られていませんが、仲のいい友人、親戚や恩師などに集まってもらう代わりに、婚約通知状を出して婚約の証人になってもらう方法です。婚活パーティーに出席した人にお礼をかねて婚約通知状を送るケースもありますが、婚約した日付と挙式予定日、仲人や立会人の名前などを書くのが一般的です。
【婚約をするメリットとは?】
最近では婚約というステップを踏まずにすぐ結婚する人が多くなっていますが、形式としての婚約には2つのメリットがあります。まずひとつ目は結婚の意思を公にすることで、結婚までの道のりを二人で共有し、同じ気持ちで歩むことができるという点です。
2つ目は、家族同士の結びつきを大切にしていくという意思表示ができること。結婚によりこれまで見ず知らずだった両家が縁を結ぶ、その第一段階が婚約であるともいえます。形式や儀式は面倒…と思わずに、この機会を活かして家族の絆を深めてみてはいかがでしょうか。