HOME » 自腹で潜入レポート » この相談所の潜入レポート » お見合い潜入レポート(1) -初対面+恋人つなぎ=お断り
18時目前の5分前に到着。18時ジャスト、お見合い相手のAさんに連絡をしようとしていたところ、携帯に連絡が入る。どうやら向こうも到着したようだ。
さっそくAさんに気づき近づいてみると、プロフィールの写真とは印象が違う。挨拶をしてみると、これまた想像していた声とは違うトーン。会う前の写真のイメージだけだと、Aさんの声はもっと安定感のある低い声だと思っていたから余計に驚いた。そんな細かいところで人を選ぶつもりはなかったものの、印象が違いすぎて戸惑いを感じた。
Aさんは会う前から行き先を決めていたようで、どこへ向かっているという話こそなかったが足取りに迷いはなかった。初対面ということもあって緊張していたためか、私たちは話しをするわけでもなく、ただ黙々と目的地に向かうことに。
歩くこと10分。たどり着いたのは、古ぼけた雑居ビルだった。ビルのエントランスは少しさびれていたけれど、店内に入ってみればなかなか良い雰囲気。このセレクトはポイントアップ。
人気店らしく早い時間にも関わらず、店は混んでいた。行き先も言わずエスコートしてくれたのだから、予約をしているのだろうと私は思った。ところが、予約はしていなかった。
今回は運良く空席があったから良かったものの、人気店に行くつもりなら予約をして安心させてほしかった。店が決まっていたのであれば、あらかじめ電話で席を確保しておいてもよかったかもしれない。
ようやく席に着き、まずはビールで乾杯。仕事の話や学生時代の話、最近の出来事など他愛ない会話が進んでいく。ときにはジョークを交えながら、相手の知らない一面を知っていくのは楽しいものだ。Aさんが話す間はこちらが聞き役になり、こちらが話している間はAさんが聞き役になり、ごく自然に会話は進んでいく。
会話とお酒が進んでいく間、Aさんを恋人としてイメージしてみる。友達なら楽しく付き合っていけそう。友達止まりの理由は、どうしても声がタイプではなかったから。今まで考えたこともなかったけれど、声にも好みがあったのかと思った。
それから、会話の中でAさんの口から出てくる同僚や先輩に対するグチも気になった。慣れ親しんだ仲ならまだしも、初対面の相手にネガティブな話題を持ちかけるのは、あまり良い印象ではない。
だいたい4時間半ほど食事をしていただろうか。お酒も入っていたため、時間がすぎるのは早かった。すっかりほろ酔い気分で帰り道を並んで歩いていたときだった。
何気なく手を握ってきたのだ。まだそこまでの仲ではないと思っていたから、かなり驚いた。しかも、その握り方が、指と指を交互に絡ませる「恋人つなぎ」だったのだ。
いきなり握られ拒否するわけにもいかず、こちらもそれに合わせるしかない。とはいえ「手をつないでもいい?」の一言がほしかった。
この一件でのダメージは大きく、再会したいとは思えなかった。手をつなぐ行為は、恋愛へのワンステップでありスキンシップのひとつだけに、タイミングを間違えないようにするべきだな、と逆に教えられたデートだったかもしれない。
メールでやりとりしている間は好印象だっただけに、残念としか言いようがない。