HOME » 自腹で潜入レポート » この相談所の潜入レポート » オーネットのパーティーレポ⑤「 3分トークとジャンケンぽんの恋」
今日のパーティー会場は、某ホテルの宴会場。途中、ウェディングドレス姿の花嫁とすれ違った。結婚する相手がいなくても花嫁姿にはつい見とれてしまうし、「結婚」というものを意識するもの。結婚相談所がホテルの会場を借りてパーティーを催すのは、参加者の気分を盛り上げるためなのだろうか。
受付では、胸元につけるナンバー札と参加者名簿が渡された。それらを手に会場へ入ると、全部で8つの丸テーブルが並んでいる。各テーブルは男女5名ずつでグループ分けされており、その中のあるテーブルが私の定位置と決められていた。ちなみにイスはなく、テーブルはあっても立席。
パーティーの開始と同時に始まるのは、トークタイムだ。女性は定位置、男性がローテーションしていく流れ。1人あたり話せる時間は3分。
この形式だと、参加者全員と話すことができるので、積極的に話せない私でも、1日で40人と話せるから、とても充実した気持ちが味わえる。
私は、これまでに数回のパーティーに参加している。さすがにいくつも参加していると、以前のパーティーで見かけた人とバッティングすることも。
しかし、お互いにお見合いを申し込んだ相手ではなかったから、気まずい思いはしない。むしろ、知り合いにバッタリ会ったくらいの気持ちだ。
過去に出会った会員の中には「知っている顔に出会うと安心する」と話す人がいたけれど、この時の私も同じ気持ちになった。会員数が多いオーネットだけに、このようなこともあるのだろう。
これまでのパーティーでは、いいと思う男性に巡り会えなかった。しかし5回目にして、気持ちが揺れる男性(以下、♂さん)がようやく現れた。♂さんは、私の場所から遠いテーブルにいたが、そんな距離も感じないほど、彼の存在は際立っていた。
私が♂さんと話せる順番は、あと2~3人で回ってくる。話す前から、♂さんを “チラ見”して場所を把握。私は、心の準備を少しずつ整えてゆく。
いよいよ順番が回ってきた。
狙っている相手とはいえ、あまりガツガツした印象を与えたくない。私は平静を装い、♂さんにニッコリと微笑みかけた。そして仕事や趣味、休みの過ごし方や住んでいる町について話をしながら、♂さんの全身をチェック。スラリとした長身には、しっかりと仕立てられたスーツがピタリとハマっており、ツヤピカな革靴と品のある髪型は上質な大人の男をより際立たせている。
♂さんは、予想どおり落ち着いた印象。私は、話しているだけで気持ちがパンクしそうになった。
そして“イイ男”とは、この人のことを言うのだと思った。以降、パーティーの間ずっと、彼の存在が気になって仕方がなかった。
前半のトークが終了したところで、40分間のお食事タイム。食事のスタイルは、大人数のパーティーによくあるバイキング形式だ。料理はローストビーフを中心とした洋食で、味もグッド。デザートにはケーキやゼリー、フルーツポンチ、コーヒー&紅茶が用意されていた。
いつもであれば、直前に話した人とそのまま食事タイムを過ごすところなのだが、今日は落ち着いていられなかった。
気になる人が現れたパーティーで、ちょっとドキドキモードの私。♂さんがどんな風にお食事タイムを過ごしているのか、ついつい目で追ってしまう。
♂さんは両手に花状態で、2人の女性と一緒に過ごしていた。私は、とりまきの女性たちがいなくなるタイミングを見計らって動くことにした。でも自分から声をかけるのは、ドキドキものだ。何度か自分と葛藤する。が、やはり私は動くことができず、オロオロしているうちに後半のトークタイムとなってしまった。
パーティーの間じゅう♂さんに夢中だった私にとって、後半のトークタイムはあっさりしたものだった。
パーティー終了後は、通常であれば会員が仕切る二次会へと流れる。しかし、この日はジャンケン大会が用意されていた。
ジャンケン大会は、テーブルごとに分かれたチーム対抗戦。
ゲーム開始前に、参加者にはポストイットくらいの大きさのいろ紙の束が渡され、勝った方が負けた方の紙を一枚もらえるというルール。いろ紙は、その色によって点数がつけられており、チームごとの合計点を競う。
♂さんに近づくには、このタイミングしかないと私は思った。♂さんのいる位置をチェック。その場所に近づけるよう、ジャンケンをしながら少しずつ移動していく。
ようやく♂さんがいるテーブルの反対側までたどり着いた。
あともう少しで♂さんとの直接対決。たかがジャンケンなのに、私の心臓はドキドキである。
そして、やっと♂さんと「ジャンケン……ぽん」。ジャンケンをすることに必死だった私は、その勝敗なんて覚えていない。
♂さんとのほんのちょっとの接触だけど、自分から行動したことに達成感を味わえた気がした。結局、パーティーで♂さんとふれ合えたのは、このジャンケンが最後となった。
余談になるが、ジャンケン大会で用意されていた景品はスナック菓子をひと袋。なんだか、景品がお菓子って“子供だまし”のようである。しかもむき出し……。持ち歩きにくいし、持って帰るのは恥ずかしい。
「皆様、積極的にお誘いあわせのうえ、二次会へご参加ください♪」とパーティーの終わりを告げるアナウンスが流れる。私には♂さんという気になる人がいたけれど、自分から誘う勇気はない。
かといって、この日の参加者は80名という大人数だから、みんなで二次会に行くのは厳しい。
ほかの参加者は、同じテーブルで気が合った人同士で集まったり、カップルになった人は2人で場所を移動しているようだった。
結局、私はテーブルで仲良くなった女の子と同じ二次会に参加することに。それでも、ロビーで♂さんのことが気になり姿を探してみると、♂さんは颯爽とパーティー会場を出て行ってしまった。
♂さんとあまり話せなかったことを悔やみつつ、二次会へ。参加者は7人。
パーティーで3時間も立ちっぱなしだったから、なるべく早くイスに座りたい、と会場近くの喫茶店で休もうということになった。
みんな、今すぐにでも座りたい気持ちでいっぱいだったが、場所がなかなか決まらず、けっこうな距離を歩くことに。
初対面のメンバー同士の集まりなのに、ある男性はお店を探すために積極的に動き、また別の男性は女の子たちをトークで楽しませたり……それぞれ役割を分担し、みんなのテンションが下がらないよう結束する姿には驚いた。
ようやく適当なカフェを発見。
そこでの話題では、結婚相談所を利用する男性の気持ちが浮き彫りになった。
男性会員からしてみると、女性はお見合いしてから発覚する「ウラの顔」があるという。
ある男性は、お見合いした後にギャンブル好きであると分かり、即交際をお断りしたとか。
交際してから気づくことは、男も女も同じなのでは? と思ったけれど、男性陣が口を揃えて言っていたということは、それだけウラの顔を持つ女性会員が多いということだろうか。
参考までに、今まで独身だった理由を聞いてみたところ、
「若いときは結婚などまったく考えていなかった。仕事も経済的にも不安定だったから、とてもそんな気にはなれなかった」ということだった。
と、こんな感じで二次会は終了。その時間、約1時間。
でも、まだパーティーが終わったわけではない。
オーネットでは、パーティー会場での連絡先の交換ができないことが原則となっている。代わりに制限つきではあるが、お見合いの申し込みができる。
そこで、早速♂さんにお見合いを申し込んでみた。♂さんには私のプロフィールが届いているはず……。
しかし、お見合いを申し込んでから2週間後、お断りの返事が届いた。
パーティー会場で気になった人が現れたら、なり振りかまわず会場内でアプローチすべきだった。まずはたくさん接触して、印象づけるのが大切なんだと思った。