HOME » 自腹で潜入レポート » この相談所の潜入レポート » ツヴァイのお見合いレポ④「自由気ままな独身貴族」
ツヴァイのデータマッチングによる紹介相手のプロフィールは、月に2回、郵送されてくる。しかし入会して3ヵ月、紹介されたお相手とのお見合いは何度希望しても叶わなかった。そんなときにツヴァイから送られてきたのが、DさんのPI紹介書だった。
Dさんは、私より10歳ほど年上。カラーテストの結果から紹介された相手だから、相性は良いはず。データを見るかぎり不満も見当たらない。
そこでツヴァイの支店に出向いて、お見合い相手の顔をチェック。正直、Dさんのルックスは、とてもインパクトがあり驚いた。垂れ下がるほどにふっくらした頬やツルっとした頭部、そのにこやかな表情は、七福神に似ていた。
相性はバッチリなのかもしれないけれど、Dさんは私好みの男性ではなかったため、積極的にお見合いをしたいとは思えなかった。
それから2週間ほど経過した頃、Dさんの方からツヴァイがお見合いをセッティングしてくれるサービス「お引き合わせ書」を用いてきた。「お引き合わせ書」とは、相手との初対面にツヴァイの支店を利用できるサービスで、1回あたり3,000円。スタッフがお見合いに立ち会ってくれるから、人見知りするタイプや何らかの事情がある場合には都合のよいサービスだろう。
お見合いが何ヶ月も成立せず不安な私には、そこまで考えてくれているのなら……と思えた。そして改めてツヴァイの支店に出向き、写真のDさんと対面。男前には程遠いけれど、とても幸せそうな表情をしている。そう思い直し、お見合いすることに決めた。
当日の私は、ようやく叶ったお見合い成立に気合が入っていたせいか、待ち合わせの5分前にはツヴァイのお店に到着。受付のスタッフに尋ねると、すでにDさんが来ているという。
スタッフに案内され場所は、店内の個室。個室の扉を開けると、Dさんの姿が目に入ってきた。私の方に振り向いたDさんは、写真で見た通りの姿だった。
2人が揃ったところで、「こちらがDさんです。そして●●(私)さんです。では、お2人で30分ほどお話になってみてくださいね」と、スタッフが間を取り持ってくれた。このあと、お茶を運んできたところでスタッフからのサービス終了。
3畳ほどのスペースと1杯のお茶に3,000円を支払ったかと思うと「お引き合わせ」は、少々割高なサービスのような気がした。
実際に目にしたDさん、“パッと見”の印象は写真のままだった。とてもにこやかで、こちらもついつい微笑んでしまいたくなるような表情をしている。
お互いについて話をしていくと、徐々にDさんという人が見えてきた。Dさんは独身歴が長く、すっかり自分の生活スタイルを確立している。ずいぶん前に自分の家を購入しており、休日は友人らと趣味に没頭しているとのこと。
たとえば朝一番の湯に浸かりたいがために早朝から温泉に出かけたり、地方にある老舗の一品料理を食べるためだけに車を飛ばして出かけたりするという。「大人の遊び」を知っている気がした。
そして、Dさんには所帯じみた感じが一切ない。自由気ままな単身生活をエンジョイする独身貴族だ。しかし話を聞いていると、望んで独身でいたわけではないよう。仕事に明け暮れた日々を過ごしているうちに、今の状態になったことが伝わってきた。
お引き合わせの30分は、あっという間に経過。
スタッフからタイムアップの連絡はなかったのだけれど、Dさんの方から「喫茶店に行って話しましょうか?」と誘われた。もう少しDさんと話をしてみたいと思った私は、喫茶店に行くことにした。
私とDさんは、お話を一旦止めて個室から出た。週末ということもあるのだろう、ツヴァイ店内は会員であふれていた。
そんな店内をDさんと2人で出て行くというのは、すれ違う会員にジロジロと見られるし、ちょっぴり照れくさいものがある。できればお引き合わせのときは、他の会員とすれ違わないようにしてもらいたかった。
ツヴァイの支店を出ると、近くにある喫茶店に入った。向かい合わせの席に座り、改めてDさんを見てみる。正面になると、髪の毛のない頭に自然と目がいった。ひよこの産毛のような毛が頭でフワフワしている。
さらにDさんは、「これでも昔は痩せていたんですよ」とメタボリックなお腹をさすりながら、ニコニコ話す。ニコニコした表情はよいのだが、出っ張ったお腹を見ると成人病が心配だ。しかし、このメタボ以上に、Dさんの健康面で心配なことが見えてきた。
Dさんは、相談所で出会う男性の中ではめずらしく喫煙者。喫煙者というのは、お見合いする前から知っていたことだから特に問題はなかった。けれど、吸う本数がハンパないのだ。常にタバコを指で挟んでいなくては気が済まないようで、タバコを手にしていないほうがめずらしいくらい。
Dさんによれば、
「吸いすぎて指にヤニがくっついちゃって、指の色が黄色に変色することもあるんですよ~」
とのこと。この話で私を笑わそうとしているけれど、とても笑えない話だった。むしろ未来の花嫁候補の前でそんな話をするなんて、ありえない!
Dさんが喫煙するのは、ストレス解消のため。仕事が忙しすぎたときは呼吸ができなくなり、仕事中に倒れたこともあったとか。呼吸困難で倒れたのは、むしろタバコのせいでは? と私は思った。
Dさんは倒れた経験があるというのに、「タバコだけはやめられない」そう。お見合い相手の前でかなりの本数を吸うのは、将来的にタバコを止めるつもりはないというアピールのように感じた。タバコを吸うだけなら私もそんなに気にならなかったけれど、病気をしても大量に喫煙することには賛成できない。
そう思ったらDさんとの交際は、ちょっと無理な気がしてきた。もともと生活感のなさ加減にも、自分との隔たりを感じていたから、余計だろう。
この喫茶店で、Dさんと私は連絡先を交換し合った。
だけどその後、私たちは一度も連絡を取り合わずに終了。もしかしたらDさんも、私に何らかの引っかかりを感じていたのかもしれない。